ご報告 

ご無沙汰しております。すっかりコラムをさぼってしまいました。

今までもあまりマメに更新してはおりませんが、それでも今年は、私なりに書かなければと思いながら書けない日々が続いておりました。

皆様ご存知のことと思いますが、2月にお流儀のトップである坂東流十代目家元坂東三津五郎が天に召されました。病のため療養していたのですから、全く突然のことではないはずが、私たち流儀のものにとりましては、その悲しさ、空しさ、悔しさは予測のつかないものでした。これから何をどうしたらよいのか、流儀はどうなる、何よりも芸の指針を失った不安は言いようもなく…。ですが、実際には日常の忙しさに助けられその思いに蓋をして数か月過ごしておりました。

そんなわけでコラムも遠ざかっておりましたが、4月に行われた坂東会総会をもって十代目の長男巳之助様が家元となり、流儀は若きリーダーを中心にしっかりと動きだしました。

さらに9月には国立劇場で「坂東会創立95周年記念舞踊会」があり、私も前向きに前進している流儀を皆様にお知らせしなければ、という思いにかられ、まずはコラムでご報告をさせていただこうと筆をとりました。

9月20日、21日の記念舞踊会は二日間昼夜40番近くの演目があり、新家元となられた巳之助様は『供奴』『吉野山』の初役に挑みます。私は大和楽の『お祭り』をわっしょいわっしょいと賑やかに踊らせていただきます。お客様に楽しんでいただけるよい舞台にしたいと只今お稽古しております。

新家元はこれからの時代に合った流儀のトップにふさわしい資質をもっていらっしゃると思います。私たちは坂東流の踊りを大事に精進し同じ道を目指して前進していく所存です。

『どんな時代でも、どんな状況でも、踊っていた人がいたから今の踊りがあるんだよね。』十代目さんの言葉です。

今、私たちはこの言葉を胸に、真摯に努力していくことしかないのだと。

平成27年9月10日

坂東以津緒

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prismgate

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